スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[PR] 中国語留学のサポートなら

四川省涼山彝族自治州旅行記《其之八》西昌・衛星発射基地篇  

 《今までのエントリー》

四川省涼山彝族自治州旅行記《其之壱》成都・とんかつ篇 
四川省涼山彝族自治州旅行記《其之弐》成都・麻婆豆腐篇 
四川省涼山彝族自治州旅行記《其之参》西昌・奴隷社会博物館篇  
四川省涼山彝族自治州旅行記《其之四》西昌・邛海観光篇  
四川省涼山彝族自治州旅行記《其之五》西昌・結婚式篇  
四川省涼山彝族自治州旅行記《其之六》西昌・豚之屠殺【焼】篇  
四川省涼山彝族自治州旅行記《其之七》西昌・豚之屠殺【解体】篇  

+++

話は9月中旬にまで遡る。

西昌行きを決定し、さて西昌で何を見ようかと手元にあった古い『地〇の歩き方』(04~05年版)を見ていたところ、「衛星発射基地」情報が載っていた。
この本によると、衛星発射センター科技旅遊部が毎日ツアーを募集しているとのこと。
中国のロケット打ち上げ基地なんて、見てみたいじゃん。

国慶節期間中もツアーが出ているか確認のため、ガイドブックに載っていた番号に電話してみる。

わたし;「衛星発射基地ツアーに参加したいのですけど、10月6日はツアーは出ていますか?」

電話に出た女性;「やってますよ。」

詳細を訪ねると、毎日9時出発で、ツアー時間は14時半まで。
料金は一人170元とのこと。

電話に出た女性;「ところで、あなた、どこの人?」

わたし;「日本人です」

電話;「あー・・・。外国人はダメなんだよねー。香港も台湾もダメなのよ。でも、日本人なら見た目はわからないから、基地の中でパスポートを絶対に出さない、中国語を話す、これを守るなら参加していいわよ。」

ロケット情報はやはり国家機密?
でも、04~05年版のガイドブックには堂々と観光地として紹介されているんだけどなぁ・・・。

ダメと言われれば、より一層見てみたくなる。
電話の人が良いと言ったので、良いんだろう。

この後、事前にお金を払うなどの手続きは必要ないのか再度電話したところ、今度は男性が電話に出た。

「あんた、外国人?外国人はダメなんだよ」

「でも、前回電話したとき、Lさん(←名前を教えてくれた)が良いって言ったんですけど。」

「あ、そうなの。だったらいいよ。」

いいんだ・・・。意外とあっさり。

最初に電話に出たLさんは結構偉い人だったらしい。ラッキー。

@@@

Lさんからツアー出発の前日に一度事務所に来て“手続き”をしてほしい、と言われたため、ドキドキしつつ事務所に行った。

中国のロケット発射基地は、甘粛省の酒泉衛星発射センターのほうが有名だが、西昌の発射基地からも衛星を飛ばしており、ロケット発射基地の街としても実は国内ではそれなりに知名度はある。

街中ではそれほどロケット色は見られないが、その名も“航天路”という通りに行くと、衛星発射センターへのツアーを組んだ旅行社が並んでいた。
てっきりガイドブックに載っていた「衛星発射センター科技旅遊部」からしか行けないと思っていたので、ちょっと気が抜けた。

091006_rocket.jpg 
この通りにだけこのようにロケットなどが置かれ、
衛星発射基地の街をアピールしている

事務所に行くと、Lさんがいた。
お礼を言うと、「良いのよ~」と言って、再度パスポートの件と中国語の件で念を押され、“手続き”を行った。

何をしたかと言うと・・・




091006_rocket (2) 

漢族名義のツアー参加証を作った。

易何某と余何某の名前とID番号が書かれている・・・。

入口かどこかで身分証的なものを見せろと言われたとき用に、漢族の名前と身分証番号が書かれた写真入り(写真だけは我々のもの)のカードを作り、渡された。

むー・・・一気に緊張感が高まる・・・。
そんなに厳しい場所なのか?
バレたらどうなる・・・?

ちなみに、このカードの発行手数料は10元(約140円)/人

+++

そして当日。

事務所前にワゴン車が何台か並び、ツアー客が順次乗せられていく。
もちろんみんな観光客の中国人(漢族)だ。

ワゴン車の後部に座った我々。
周囲の人にもバレてはならないと思い、乗ったとたん、同乗した人たちに話しかけられないように寝ることにした。

途中、運転手が乗っている人の名前を聞く、というアクシデントが発生!
隣のオヤジが自己紹介を始めたので、一瞬起きて窓の外をボーっと眺めていたが、慌てて再度寝ることに。

西昌から北西65キロ、車で1時間半進み、目的の衛星発射基地に到着した。
何で知ったのか欧米人の個人ツアーが中国人ガイドを連れて来ていたが、さすがに彼らは中に入れてもらえない様子だった。

基地の中には専用車両で入るようになっていた。ヘルメットにマスクという装備の背の高い職員らしき人が車の入り口で入場券と持ち物のチェックを行っている。
ワゴンを降りるとき、カバンの持ち込みは禁止なので、貴重品はレジ袋に入れて行くように言われていたため、持っていたレジ袋に財布・携帯電話・カメラ(門の付近は撮影禁止だったが、中では撮って良いらしい)とともに、ポーチに入れたパスポートも入れていた。
荷物チェックでポーチを開けられたら最後だ・・・と思っていたが、ここはあっさりスルー。
車で中に入ることができた。

潜入成功!

専用車両はロケット発射基地が見える、ロケットのレプリカが展示されている場所に到着。

ここには専属のガイドがいて、バスが到着する度に客を連れて展示物の説明を始める。
入口には衛星の模型なども売られていて、腰抜けするほど観光地化されている。
写真ももちろん撮り放題だ。
厳しかったのは入口だけか。

091006_rocket (4)
長征3号のレプリカ 

091006_rocket (5) 

091006_rocket (6) 

091006_rocket (7) 

091006_rocket (8)
発射台?

091006_rocket (9)
これも発射台かな?

091006_rocket (10)
ロケットを発射台まで運ぶらしき線路

091006_rocket (11)
周囲はこんな山の中

091006_rocket (26)

写真・ビデオ撮り放題。

ていうか、見たところ、何の機密性も無い。

ここを見終わった人は、順次到着したバスに乗り、次の観光ポイントまで運ばれる。

次に着いたのは科技広場という公園みたいな場所だ。

091006_rocket (12) 
こんな感じの像が並んでいるだけの広場だった。

091006_rocket (18) 
明の時代に作られたという世界初のロケット

091006_rocket (13)
宇宙人(天空人)の像

ガイドさん曰く、

「これらの宇宙人は干支をモチーフに考えられたものです。
宇宙人はまだ誰も見たことが無いので、自由に想像して良いのです」


とのことであった。

091006_rocket (14) 091006_rocket (15)

 091006_rocket (16) 091006_rocket (17)
参加費170元(約2400円)
外国人入場不可の理由は・・・。

091006_rocket (19) 
萬戸(ワン・フー)
明の時代に世界で最も早くロケットの力を利用して
空を飛ぼうとした人らしい。

「16世紀の初め、ワンは中国の進んだロケットと花火の技術を使って宇宙へ行くことを決心した。
彼は恐らく、47本のロケットをつけた椅子を用意したのだろう。
打ち上げの日、ワンはきらびやかな服を着て、椅子に座った。
47人の従者がロケットに点火し、身を守るために急いで椅子から離れた。
大きな爆発があり、煙が晴れると、彼と椅子はどこにも見当たらなかった。
その後、彼の姿を見たものはいない。

この話の出所として知られるのは、アメリカの作家ハーバート・S・ジムが1945年に書いた『Rockets and Jets』という本にある出所不明の記述である。

この伝説は翻訳によって中国にも紹介された。発音だけでは表記を決定できないので、中国では「万戸」や「万虎」と表記される。

この話は、中国の歴史ではなく、20世紀に入って創作された都市伝説である。

月の裏側にあるクレーター「ワン・フー」は彼の名前にちなむものである。

Wikiより)

現代で言う、風船おじさんのような人だったのか。

091006_rocket (20) 

@@@

衛星発射基地の見学は以上で終了。

えーーーーーーー・・・。

入口の警備が物々しかった割には、中は九寨溝 並みに観光地化されていた。

もうひとつ、行く場所があるとのことで、我々は再びバスに乗り、20分ほど離れた施設に到着。

091006_rocket (29) 
「奔月楼」という、衛星発射記念館みたいなところに到着。

091006_rocket (21)
結構シャビー。

091006_rocket (25) 

091006_rocket (23)
ロケットを切り離した後、地上に落ちてきた部分
(恐らく本物)

091006_rocket (28) 
トイレの前の空き地に放置されていた。

091006_rocket (22)  
これも同じ部分と思われる。

091006_rocket (24) 
射的屋
周星馳の映画《長江7号》のキャラクターの七仔が並んでいた。
七仔は宇宙人だから?

展示エリアは2つあり、1つは西昌でのロケットの発射の歴史などを写真で展示してあるコーナーで、もうひとつはレプリカが展示されていて、宇宙服を着て記念撮影などができる、遊びのコーナー。

何故西昌にロケット発射基地が作られたのか、などが説明されていて、これは面白かった。

《西昌に衛星発射基地を作った理由》
*大まかな訳

1969年、党中央の新型発射場建設の指示により、国防科委は専門チームを作り調査を開始した。
1969年11月、西昌衛星発射基地設立が決定した。

西昌地区冕寧県に決定した理由として以下の点があげられる。

1.海抜が高く緯度が低い。
西昌は東経102度、北緯28度、海抜1500メートル。衛星軌道の角度と発射場の緯度は関係があり、 緯度が低く赤道に近ければ近いほど地球の自転と遠心力を利用することができ、地面と軌道の距離を縮めることができるため、ロケットの燃料の負荷を小さくすることができる。

2.当該地域の地質が固く、発射場の建設に適していたため。

3.気象条件が適していたため。
西昌は亜熱帯高原季節気候区に属し、年間平均気温が摂氏17度、全国でも気温の変化が最も少ない地域であり、また雨季と乾季がはっきりとしており、年間320日晴天である。
霧がほとんど発生せず、11月から翌年の4月までは乾季に属し、晴天が多く、雷も出ない。
また水源も豊富であり、発射場で使用される洗浄用や冷却用の水の需要にも応えられる。

4.交通や通信の条件も理想的である。
発射場から成昆鉄道(成都・昆明線)が近く、成滇公路(成都・雲南高速道路/108号線)もあり、また軍用飛行場もある。東部には金沙江航道が通っており、宜浜から重慶、上海まで物資を運搬することができる。

 @@@

年間で晴れの日が320日というのはスゴイ。
成都や重慶なんて、年間数日しか晴れないんじゃなかったっけ?

ちなみに、酒泉も年間300日ロケットを打ち上げられる天候なのだとか。

Wikiによる追加情報》

中国で人工衛星の打ち上げをしている発射場は甘粛省の酒泉衛星発射センター、山西省の太原衛星発射センター、そして四川省の西昌衛星発射センターと3カ所存在するが、これらの中で静止軌道への打ち上げを行っているのは西昌のみである。

@@@

さすが中国!と思ったのが、この写真。

091006_rocket (30)

091006_rocket (32) 091006_rocket (31)

ロケットの残骸が民家を直撃。

普通こういうのって、海に落とすのでは・・・?!

中国が24日、長征-3Aロケットにより月探査衛星「嫦娥1号」を打ち上げた。ロケットは正常に飛行し打ち上げは成功したが、役割を終え分離されたロケットの1段目が、中国国内の民家を直撃した。落下予測域の住民を避難させていたため死傷者は出ていないが、中国政府は被害を受けた農民に賠償金2万元を支払った。

中国の海岸線は韓国、日本、台湾などの陸地や島に囲まれているため、日本やアメリカのように海岸近くから発射してロケットの1段目落下点を海に設定することが難しい。このため中国ではロケット発射場を全て内陸の奥地とし、1段目を中国国内の農村部に落下させている

めざましい発展を続ける中国では農村部の負担が大きいと言われているが、その例に漏れない中国の宇宙開発は今後どう対処していくのだろうか。
西昌衛星発射センターからの打ち上げでは、地元住民の避難は慣例化しているらしい。

1996年2月14日の長征3B型1号機の市街地への墜落により、死者500名以上を出す大事故を起こしたのもここからの打ち上げ。
なお、
中国4つめの衛星発射センターは海南省に建設する予定となっている。

スラッシュドッドジャパンの記事より

091006_rocket (34) 
(中国語の解説を見たい方はクリックしてください。 )

上述の記事に出てくる「長征3B型1号機の市街地への墜落」については、さすがに解説等無し。 

長征3B型ロケットの爆発事故について

1995年1月26日に西昌衛星発射センターより打ち上げられた長征2E型は打ち上げ直後に爆発。巻き込まれて6人の村人が死亡している。

1996年2月14日には、インテルサット708を搭載し西昌衛星発射センターより打ち上げられた長征3B型1号機が打ち上げ直後に機体が傾きだしコントロールを失い、そのまま市街地に落下。公式発表だけで500人の犠牲者を出す大惨事に至った。これは宇宙開発史上最悪の死亡事故といわれ、この際に軍を事故現場に派遣し残骸回収を行い、海外のマスコミを5時間にわたり隔離などをし、事故詳細の隠蔽を図った。

その教訓を元に各部の改善をすすめ、1996年10月20日から2009年4月22日まで、シリーズ全体で75回連続成功した。

中国が有人飛行を行うとき、何かあった時のために生中継を行わないのは、この過去があるからか。

091006_rocket (27)
あとはこんな感じの展示

091006_rocket (33)
もうひとつのエリア。
記念写真を撮って遊ぶところ。

こちらの看板には、「内外賓朋来此観光旅遊」と書いてあったから、外国人も来て良い施設なのだと思う。

@@@

以上で観光は終了。

再びワゴン車に乗り、西昌市内に戻る。
市内に着いたのは午後1時半であった。

最初の基地の入場料は50元、奔月楼は30元。
ツアー料金は170元だったので、残り90元からガソリン代などを引いた分が旅行社の取り分だ。
内容を考えたら、170元は高い!と言える。

しかし。

外国人は入れない国家機密施設の一つなのだ、と言われたら行って見たくなるというもの。しかも、ロケット発射基地なんてそうそう見られないし…そう考えると、まぁ仕方ないかな、とも思う。


施設に入る前はビクビクしていたが、終わってみると何が機密だったのか全く不明のただの観光施設だった。

あの偽造身分証カードは、帰りに運転手に返却を求められた。(結局使うシーンは一度も無かった。あ、運転手は我々が日本人だってこと、知ってたのね・・・)
あそこに書かれていた漢族の名前とIDは、次回東アジアの外国人が来たときに再び使用されるのであろう。

このドキドキも含めると、170元で面白い体験をさせてもらったと思う。

+++

以上で、西昌3日目の観光は終了。

西昌のオールドタウンのルポにつづく。

+++

今日の《週刊中国的生活》は何位かな?
クリックしていただけると、ランキングが見られます!


tag_green.gif  

+++ 
 
 
当ブログにエントリーした情報をindexページに纏めました。 
 

《週刊中国的生活》 
index:レストラン 
《週刊中国的生活》 index:中国茶 

《週刊中国的生活》 
index:北京おもしろSpot 
《週刊中国的生活》 index:料理《胡同食堂*菜単》


+++  



 


スポンサーサイト

[PR] 中国語留学のサポートなら

コメント

安否確認

おい!ちょ、ちょっと待てぇ~ぃ!

いくら都市伝説といえど、ワン・フーさんの安否を心配しないでいいのか?!

>大きな爆発があり、煙が晴れると、
>彼と椅子はどこにも見当たらなかった。
> その後、彼の姿を見たものはいない。

申し訳ないがここ爆笑してしまったぞ・・。

>相棒さん

わたしもWIKIでここ、爆笑しました・・・。

まさに風船おじさん。

煙花1号

一応ちゅーごく初の有人ロケットを「煙花1号」と赤道直下で呼んでいた私達です(笑)。
さすが先行者の国!科学技術もウケを狙っているとしか思えない!

>wankoさん

先行者まがいの宇宙技術、結構ありました。
やはり、先行者の国ですね!

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://weeklychinalife.blog103.fc2.com/tb.php/593-f64742ba

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。