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四川省涼山彝族自治州旅行記《其之参》西昌・奴隷社会博物館篇  

《今までのエントリー》

四川省涼山彝族自治州旅行記《其之壱》成都・とんかつ篇 
四川省涼山彝族自治州旅行記《其之弐》成都・麻婆豆腐篇  

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ということで、10月4日、無事に西昌到着。



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再度掲載。中国地図。 
北京→成都間は1500km
日本で考えると東京→沖縄(本島)間に匹敵する距離。
飛行機だと2時間半、列車だと特快で25時間、普通快速だと31時間かかる。

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四川省地図
成都から飛行機で1時間飛ぶと西昌に着く。
(列車だと約10時間)
西昌は雲南省の麗江に近い。

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西昌空港
左側に書いてあるのが彝(イ)族文字。
納西(ナシ)族の東巴(トンパ)文字に似ているが、トンパ文字では無い。
トンパは現在では殆ど使用されていないが、彝族文字は彝族の間では
現在も生きて使われている文字である。
(ちなみに、トンパ文字は世界で唯一色によって意味が変わる文字だそうだが、
彝族文字にはそういう機能は無いと思う。)

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地面に直降りの小さな空港

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機内食で月餅が出た。

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ホテルに荷物を投げ込むと、街を散策がてら、昼食を食べに出かけた。
西昌には過去に3回出張で来ているので、中心部は何度か歩いたことがあるが、周辺に関しては全く無知。
仕事で来ると自由時間が全く無いので、一度フリーで来てみたかったのだ。
こういう形で念願叶って嬉しい。

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美味しそうな[保の下に火]仔飯[bao1zi3fan4]の店発見。
[保の下に火]仔飯とは土鍋で炊きこんだ釜めしのようなご飯

涼山彝族自治州に来たのに、なぜ彝族料理を食べないのか。
それは、この日の夜、結婚する友人Sさんから食事の招待を受けていたので、そこで彝族料理を食べられるし、明日の式も彝族料理が出ると思われることから、昼は敢えて彝族料理は外したのである。

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左;燻製肉の[保の下に火]仔飯 8元
 
右;砂肝の[保の下に火]仔飯 8元

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どちらもご飯の中に小さな角切りのジャガイモが一緒に炊き込んであった。
これがまた美味!

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薬膳スープの店でもあったので、当帰烏骨鶏スープもオーダー。
これがまた旨かった!
身体に効く―――というお味。 6元
スープが入っている壺(?)もレトロで素敵♪


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漬物は取り放題。
料理は美味しかったし、安いし、スープは身体に良さそうだし、
こんなお店がウチの近所にも欲しい!

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その後我々は、西昌の観光地・邛海(qiong2hai3/きゅうかい)公園を目指す。

目的地は「涼山彝族奴隷社会博物館」。

え?奴隷?と思うかと思うが、実は彝族はつい50年ほど前まで奴隷社会を形成していた民族なのである。

【彝族について】

イー族(彝 yí)。彼ら自身はノスと呼びます。チベット系の少数民族。人口約657万2173人。中国政府が公認する56の民族の中で、7番目に多いです。主に雲南省、四川省、貴州省、広西壮族自治区の山岳地域に居住します。中では、雲南に最も多く居住しています。
精霊信仰を行い、Bimawという司祭が先導します。道教や仏教の影響も多く受けています。雲南北西部に住むイー族の多くは、複雑な奴隷制度をもっており、人は黒イー(貴族)と白イー(平民)に分けられていました。白イーと他民族は奴隷として扱われたが、高位の奴隷は自分の土地を耕すことを許され、自分の奴隷を所有し、時には自由を買い取ることもありました。
彝文字と呼ばれる表音文字を持ちます。
(『ALA!中国』より

【彝族の友人から聞いた、彝族の話】


中国が建国されたのは1949年とされているが、彝族が現在の中国に入ったのは1955年。その7年間、彝族は漢族と戦争をし、最終的に中国に負けて中国の一部となったそうです。彝族には黒彝族・白彝族がいて、黒彝族が主に支配者階級だったのですが、戦争に負けた責任を取り、多くの黒彝族の人がその時自殺をしたそうです。そして、残った黒彝族と白彝族は漢族社会の中で1少数民族としての立場をとったのですが、彝族に伝わる財産としての銀は漢族に取られないように山の中に隠したので、今でも山の中に多くの銀が隠されているということですが、それはその時隠した人しか知らないということです。(彼の家に伝わる銀は見せてもらったことがあります。銀を作った時の彝族の支配者の名前が刻印されていました)

彝族は現在、多くが3000Mを超える山の奥に住み(この友人の実家も市内からバスにのり、降りたところから5時間歩いたところにある電気も電話も無い村の出身です。兄弟で中学校を出たのは彼だけです)「国家級貧困地域」に指定されている場所で主にダッタンそばを作って暮らしており、現金で買うのは塩のみ、というような自給自足に近い生活を今でもしています。 (この地域の平均年収は約800元(12000円)年収だよ!)

なので、漢族にとっての先の戦争は第2次世界大戦を指しますが、彝族にとっての先の戦争とはその時の漢族との戦争を指すそうです。彼のおじいさん・おばあさんもその戦争時に漢族に殺されているため、彝族は漢族社会から離れて暮らす傾向がある、という歴史を話してくれました。

過去のエントリーより。

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邛海を見下ろせる濾山の途中に位置している。

 

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涼山彝族奴隷社会博物館入口
入場料は30元

予想はしていたが、この博物館、当然のことながら漢族目線で作られている。
「奴隷制度という野蛮な制度を持っていた彝族を中国きょうさん党が解放してあげた歴史」の展示である。
彝族の友人からこの地域の話を聞いているわたしには、とても違和感を感じる博物館であった。

例えば、いかにも“奴隷”という感じの鎖をつけられたようなマネキンの展示はあるが、「博物館」と冠しているにも拘らず、殆どの展示物に社会的考察がなされていない。
「彝族は銀を民族衣装に使い、大切にしている」という展示はあるが、その銀がどのように作られているのか、何故彝族が銀を大切にしているのか、といったような説明は一切無い。
彝族ではない民族が彝族の文化を展示するために作ったに過ぎない博物館であることがミエミエである。

この博物館でわかったことは、一般的に「黒彝族」(支配者階級)・「白彝族」(被支配者階級)と呼ばれている者は外部のものが付けた呼び名であり、彝族的には5つの身分があり【茲莫(0.1%)・諾合(6.9%)・曲諾(50%)・嘎加(33%)・嘎西(10%)】上の2つの身分が支配者階級、下の3つが被支配者階級であること、それぞれの階級毎に社会的自由度が異なり、いわゆる人身売買などをされていた“奴隷”は一番下の階級であったこと、などなど。

博物館に入る前に、相棒が、

「奴隷制度と言っても、普通は身分制度のことなんだよね」

と言っていたが、まさに彝族も同じだった。
エジプトのピラミッドの石運びのようなイメージの奴隷とはちょっと違うのだと思う。

彝族の社会で特筆すべきは、現在でもシャーマン(宗教的職能者)が存在し、社会的に機能していることである。
彝族のシャーマンは「畢摩(ビモ)」と呼ばれ、占いをしたり、結婚を決めたり、病を治したりするのである。
博物館にも「ビモ」の展示はされていたが、あまり社会的な考察はされていなかったのが残念。

それでも、この博物館は、単一の民族の展示を行っている中国唯一の博物館なのだそうである。
(くどいけど、彝族の人は見に来ないと思う。実際、見に来ているのは漢族の観光客だけ。)

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ビモの写真
熱く焼けた鉄を舌で舐めたりしている図。

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ビモの展示部屋

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藁人形も展示されていた。
彝族も藁人形を使うようである。

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手工芸品の展示

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彝族の漆器
奥の鳥の飾りには本物の鷹の脚が付けられている。
これは、彝族が鷹を民族の始祖として崇めているため。

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こんなんでお酒を出されたら、ちょっと怖いっす。
彝族の漆器は日本の
国立民族学博物館にも展示されている。

想像通りというか、彝族の友人から聞く話ほど得るものも無く、面白みにも社会的考察にも欠けていたが、政府側が作るとこうなるんだな、ということがよくわかって、それはそれで面白かった。

@@@

ということで、西昌でのミッションをひとつこなし、あとは邛海観光へ。

つづく。

+++

 【過去の彝族関連エントリー】

【過去日記】彝族のこと。 
【過去日記】美姑の魔女 
【過去日記】山の小学校のこと。 
彝族と過ごした春節@北京 
涼山州出張1 ~初めて食べたタレ篇~ 
山の中のNGO活動 1 
山の中のNGO 2 フィールド篇 
四川省涼山彝(イ)族自治州で見てきたこと/中国の有機米 
ハンセン病患者への活動@四川省 
涼山で買ったもの/ダッタン蕎麦茶 
四川省の山奥でコシヒカリ米? 
彝族の新年会@北京  

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彝族の漆器を10月17日(土)開催予定の日本人会秋まつりフリーマーケットにて販売いたします。
実際に彝族の人々が日常的に使用しているものなので、食器として使用できます。

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また、彝族の人々が飲んでいるダッタンそば茶もフリマにて販売いたします。
標高2000メートルの山で採れるソバの実から作ったソバ茶です。

中国やモンゴルで栽培されているダッタンそば茶は日本そばと比較してルチンが100倍近く含まれている、ということで健康茶として親しまれています。
ルチンとはかつてはビタミンPと呼ばれ、そばの実に特有に含まれ、毛細血管強化・修復作用、コレステロールを減らす作用、血圧を正常値に下げ、糖尿病予防の効果があると言われています。

ダッタンそば茶には「シス・ウンベル酸」が豊富に含まれ、この効果はメラニン色素の生成の抑制効果やシミ・そばかすの防止効果などがあると言われています。ミネラル・ビタミンB1・ビタミンE・食物繊維などが豊富で、抗酸化作用もあることから美容効果が高いといわれています。

ウチの相棒も、日本にいたときに不整脈が酷かったのですが、ひと夏そば茶を飲み続けたら不整脈が無くなった、という経験もあります。医学的根拠はわかりませんが、効果はあったと、個人的には思っています。

日本で売られているダッタンそば茶の中で、生産地が「中国四川省」と書かれているものの多くは、ここ、涼山州から輸出されたダッタンそばで作られています。

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中国語ではダッタンそばのことを「苦蕎」と書きますが、
お茶は苦くありません。

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蕎麦の実がそのまま入っています。
お湯を注ぐだけで、香ばしいそば茶が楽しめます。

日本人会に入っている方、フリマの方にも遊びに来てねー♪

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北京日本人会チャリティー秋まつり

日時:2009年10月17日(土) 11時~14時半
場所:北京日本人学校グランド
入場券:大人20元/子供(小、中、高校生)10元

※但し、日本人会会員の方しか入場できません。
当日、日本人会に加入することも可能です。
(パスポートと写真[3×2.5センチ]1枚必要)
半年会員にもなれます。会費については
こちら参照。

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当ブログにエントリーした情報をindexページに纏めました。 
 

《週刊中国的生活》 
index:レストラン 
《週刊中国的生活》 index:中国茶 

《週刊中国的生活》 
index:北京おもしろSpot 
《週刊中国的生活》 index:料理《胡同食堂*菜単》

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