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高信頼社会と低信頼社会 

このタイトルを見て、在中国日本人はすでにわたしが以下書きたいことのほぼ全てを察したと思う。


まぁ、そういうことなんだけど。


…って終わったら書き出した意味が無いので進めるが、日本の友人宅で中華料理パーティーをすることになり、一緒にスーパーに食材を買いに行った。


そしたら、こんなレジに遭遇した。

090802_paozi(2).jpg 

無人レジ。


見たことある???
わたしは初めて見た。
ウチの近所にはまだこんなレジ、無い。


これはスゴイシステムで、レジで行うバーコード読み取りを客が全部自分で行う。


「え?じゃ、バーコード読み取らせないで袋に入れられるじゃん」


と思うが、そこは上手く出来ていて、この機械の右側にレジ袋が下がっていて、バーコードで読み取らせた商品はその袋の中に入れることになっている。(エコバックでもOK)
そのとき、袋をひっかけているバーが重さを感知しているため、バーコードの情報と実際に感知した重量が合致しなければエラーになる仕組み。


この機械がスゴイのは、一般的な商品はバーコードで読み取り、サービス商品や1本いくらで販売している野菜などはタッチパネルで入力を行う。
例えば、1本39円のキュウリを3本買ったら、タッチパネルで「その他の商品」みたいな箇所を押し、次に「野菜」、キュウリの画面、本数…というように入力していく。


へーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!


とクロマニヨン人のわたしは感心しきり。
ネアンデルタール人、スゲーーーーーー!


このレジ、このスーパーには16台設置されていて、16台全体の前方に係りの人が1人いるだけ。
ここの人は各画面か客の手元かをモニターチェックしているのかもしれないが、それにしても16台に1人って、スキがありすぎ。


中国在住のわたしとしては、このレジに疑問&不安を感じる。


「えーーーーー?!でもさー、バーコードに入れるふりをして、手元のバックにポロっと商品落としても分かんないんじゃない?」


「タッチパネル入力商品って、もしキュウリより安い1本30円のニンジンがあったら、それを入力してしまっても分かんないんじゃない?」


つまり、工夫をすればいくらでも万引きできそうなのだ。


しかし、このスーパーでは、最初4台だったこの無人レジが次に8台になり、あっという間に16台に増加したということは、デメリットよりメリットの方が大きい、ということに他ならない。


この衝撃のレジを見て、先日北京でT氏と“高信頼社会と低信頼社会”について話をしていたことを思い出したのだった。


“高信頼社会と低信頼社会”に関する本を読んだ、というT氏曰く、日本は世界でも典型的な“高信頼社会”なのだそうだ。


それはこのレジを見ればわかる。


そして、大衆の知的レベルも高い。
こんな複雑な機械を操って一般市民がレジできるなんて、国民の知的水準が高いと言っても良いと思う。
(ちなみにこの機械、もちろんキャッシュでも買い物できるが、友人はカードで支払いを済ませていた。無人レジのキャッシュレス決済。
未来だーーー!カード決済をするとポイントやマイルが溜まるから、お得なんだよね)


そして、“低信頼社会”のモデルが中国とイタリアらしい。
へー、イタリアもなんだー。


従来は国が発展するには高信頼社会になることが必須条件であったはずだが、中国・イタリアは低信頼社会のまま発展を遂げている新しいモデルなのだという。


この話をT氏とわたしは某市場内で行っていた。
一緒にいたJさんがそこで売られていたカバンを買いたいと言ったので立ち止まる。


気に入ったカバンを手に取り、デザインと言うよりはファスナーなど機能面で問題が無いか念入りに調べるJさん。
OKと思ったようで、売場のおばさんに100元札を渡した。
お札を受け取ったおばさんは、100元札を光に透かしたり、毛沢東の襟元を指で擦って(←簡易偽札見分け法)偽札ではないか念入りに調べる。
一方、カバンの最終チェックをまだしているJさん。


そんな2人の光景をじっと見ていた我々。


「低信頼社会だね」


@@@


その後我々は野菜エリアに足を踏み入れた。


ここでは野菜が量り売りされている。


野菜エリア全体の一番前に「公平秤」と書かれた、どこの店にも所属しない秤が置かれている。
これは、各ブースで言われた重量が正しかったか、自分で確認できるコーナーだ。


つまり、1斤(500g)1.2元のトマトを数個選び、店主に渡し、「3斤だから3.6元」と言われその値段で買ったが、自分で計ってみたら2斤半しか無かった!実質ぼったくりじゃないかぁー!という対策用に用意されている秤なのだ。


「低信頼社会だね」


再度、我々はつぶやく。


@@@


中国に住んでいると、“低信頼社会”=“自己責任社会”だと思えてくる。
ファスナーが壊れているカバンやニセサツを掴まされてしまうのは、自分のチェックが甘いから。
だから、自分のところに回ってくるものは拒絶できる段階で拒絶しておかないと、どうしようもなくなる。
これはこれで、“自分のケツは自分で拭く”という意味で良いのではないか、と既に低信頼社会に慣れてしまったわたしは、ちょっと思う。


@@@


スーパーで買い物をした帰り、日本の友人たちにこの話をした。


中国であの無人レジ、成立するかな?


中国の視察団が来たら、あぁいう先進的っぽいシステム、絶対に欲しがるよね。
でも、自国が“低信頼社会”ってことも知っているから、きっと1台に1人スタッフを付けて、
その人がバーコード読ませたりしそうだよね。
(北京首都空港のNWの自動発券機にもスタッフが1台に1人張り付いている。コピーも未だにコピー屋が1枚1枚手動でとってくれていて、客が自分で機械を使うことはない。)
自動改札の入り方だってわからない人がまだいるのに、自分であの複雑な入力、かなりの人がまだできないよ。
変な入力をしちゃうから、結局1台に1人スタッフがいないとレジがむしろ遅くなる。


ってことは、人件費削減やレジの迅速化にはならないよねー。
じゃ、何のためにシステム導入するの?


カッコイイから。
先進的だから。
こういうものもある国ですよーと言いたいから。


人件費削減なんてしたらいけない国だから、システムは導入するけど、人は削減しない方向になるに違いない、というのが我々の出した結論。


同じシステムを導入しても、高信頼社会と低信頼社会ではその目的が異なるということに思い至った出来事であった。

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コメント

今回の記事も面白い内容ですね。興味深く読ませてもらいました。
見かけのカッコよさだけで本当に導入しそうですものね。
私もスーパーで買い物する時にピッってやってみたいです。

都会のみならず、我が田舎の大型スーパーにもありますよ、これ。
私も一度使った事ありますが、そこではそのスーパーのオフィシャルクレジットカードでのみ
支払い可能でした。
キャッシュの場合って・・・・
自動販売機のようにおつりがジャラジャラと出てくるんですかね??

同じレジ、4年前アメリカにもありましたよ。同じように、一人見張りの人が座ってました。
「あやういシステム~」とか密かに思ってました。
野菜とか買うとき、確かにめんどくさかったです(だって野菜の名前が分からない!)

>ruruさん

社会の構造的に、人を削減する必要に迫られていないし(人件費が安いし)、普通のレジでも完成度がまだまだ低いのに、一気にこういうオートマ化は難しいと思いますよねー・・・。
でも、個人的にはコレ、すごくやりたいです!(このときは見ていただけ!)

〉あきんぐさん

日本の大型スーパーで展開しているシステムなのでしょうか?
キャッシュも銀行のATMのような感じで対応可能のようでしたよ。
スゴイですよね!

〉Xiaongmao07さん

やはりアメリカにあるんですね。
良く考えると外国人にはあまり優しくないシステムかもしれませんね。
野菜の名前とか、難しいですよね。
市場で買う(野菜などの名前を覚える必要)→スーパーで買う(無言レジ)→無人レジ(入力のため名前を覚える必要)・・・という流れ???

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