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霍山黄芽・祁門紅茶 

高級評茶員 第11回 覚書

黄茶【霍山黄芽】
紅茶【祁門紅茶】

今回の授業は、前回の続きの黄茶とここ数年中国で流行の兆しを見せている紅茶。

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1.黄茶;霍山黄芽(かくざんこうや:[huo4shan1 huang2ya2])

安徽省霍山県が産地。
清代には献上茶にもなっていた、歴史の古いお茶。
その後、しばらくの間生産が途絶えていたが、1970年代になってから今の製法で復刻された。
茶葉は穀雨(4月20日ごろ)前の2~3日に、一芽一葉が開いたばかりの葉を加工して作る。

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黄茶は高級評茶員の試験では評茶の試験対象のお茶ではないため、今回は評茶杯を使用せず、ガラス杯で美味しい状態を確認した。

先生が用意した茶葉は2種類。

090617_cha11(2).jpg 

一見、左の茶葉が青くて品質が良さそうだが、これが最近よく作られている“黄茶緑制”と呼ばれる茶葉で、市場の緑茶指向の要求に従い、黄茶を緑茶風に仕上げているため、このように緑緑しているのだとか。

正統な方法で作られた黄茶は“悶黄”の工程をしっかりと行うため、右のような黄色っぽい色になる。

左の茶葉は黄茶特有の“悶黄”の時間が短い。

外見を観察した後は、実際にお湯を淹れて味を確認してみる。

090617_cha11(3).jpg 
中投法 3分

左のお茶からは、緑茶のような香りがし、緑茶のような味がした。
右のお茶からは黄茶特有のすこしくぐもったような香りが立っていた。

緑茶の葉は“悶黄”の工程を加えればすべて黄茶にすることができるが、黄茶の味が合うものと合わないものがある。
黄茶にして美味しい茶葉が黄茶として残ったとも言える。

君山銀針は近年の緑茶指向の影響もあり、緑茶として売られている場合もある。
先生曰く、君山銀針は黄茶にすると「奶香」(ミルクのような香り)がして美味しいが、緑茶にするとそれほど美味しくはない、とのこと。

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2.紅茶:祁門紅茶(キーモン紅茶:[qi2men2 hong2cha2])

安徽省祁門県が産地。
ダージリン・ウバと並ぶ世界三大紅茶のひとつ。
工夫紅茶(丁寧に手間をかけて作る紅茶)の代表的なお茶。
祁門香と呼ばれる蘭の花に似た香りは東洋随一。
英国に古くから輸出され、英国王室では毎年、女王の誕生日にはこれで長寿を祝う習慣がある。

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今回先生が用意してくれた祁門紅茶の茶葉はなんと8種類!

090617_cha11(5).jpg 

ズラーッと並ぶ8種類の茶葉。

先生に、茶葉を見て8種類のランクを分けてみよ、と言われ、作業開始。

[茶葉拡大画像]

090617_cha11(7).jpg 


090617_cha11(6).jpg 

全部祁門紅茶だけど、それでもさすがに“礼茶”は見てすぐにわかる。
茶葉の美しさが違いすぎる。

090617_cha11(8).jpg 
“礼茶”
英国皇室献上用に特別に作らせた国賓級礼茶
非常に生産量が少ないもので、一般には販売されていないレベルの高級茶だとか

全部を茶葉の外見で並べた後、先生はもう一種類茶葉を持ってきてくれた。

090617_cha11(10).jpg 
“特茗”
“礼茶”の次の上から2番目のランクのお茶。
ちなみに国家が定める祁門紅茶のランクは“礼茶”から7級までの9ランク。

本日の評茶は、実際の試験の方法に則り、この中から4ランクの隣接するランクの茶葉を取り出し、外形・水色・香り・味・葉の様子の5項目から評価をする。
評価の仕方は、まずその茶葉の様子を定められた茶葉を形容する言葉で表現し、シートに記入、その後各茶葉の点数を項目ごとに付けていく。

090617_cha11(11).jpg 
結果
#4 特茗/#3 1級/#2 2級/#1 3級

今回は初めてだったので、先生と一緒に考えながら点数を付けて表現も選んだが、これを試験で一人でやるとなるとちょっと大変!
なんせ外国人なもんで、茶葉を表現する独特のの形容詞を覚えるのがやっぱネイティブより大変よ。

090617_cha11(12).jpg 
特茗と1級はどちらも美味しく、区別が難しかった。
2級・3級もそれぞれ味が似ているが、前者2種類とは明らかに
レベルが違うので、2・2に分けることまでは難しくなかった。

[葉底比較]

090617_cha11(13).jpg 

090617_cha11(15).jpg 
#1(3級)[左]の茶葉と#4(特茗)[右]の茶葉
葉の粗さが全然違う

090617_cha11(16).jpg
4種類の葉底比較

まずは単杯で4種類の茶葉を区別したあと、次は対杯で評茶。

090617_cha11(1).jpg 

特茗・1級・2級の茶葉を2杯ずつ、計6杯淹れ、杯の順番を変えて、どれがどれと同じで、どのランクのお茶か当てる。

これは難しかった。

まず特茗を選ぶのだけど、1級と間違えやすい。
ただ、特茗には祁門紅茶特有の“祁門香”が強く、香りの持久性があるのが特徴。
神経を集中していないと1級との区別がつかない。

2級を選ぶのは比較的簡単。
茶葉の香りが明らかに前者2つと比べると劣る。
でもこれも、神経を研ぎ澄ませて比較するとわかってくるが、普段の集中力だとちょっと無理だな。
それぐらい難しい。

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今回の授業はとても難しかったが、実際の試験のシートを使って練習できたので、実践的だったとも言える。
難しかったが、非常に面白かった。

ここで授業が終わったが、先生、なにかお忘れでは?

あの、“礼品”の祁門紅茶、まだ飲んでないんですけど。

先生;「みなさん、まだ飲んでないんだっけ?」

一同異口同音;「飲んでません!」

先生;「では、来週飲みましょう」

一同;「やったー!\(^o^)/」(大きな拍手)

教室に行くと、売っていないような茶葉を試飲させてもらえるのも醍醐味。

美味しいお茶を飲んでいないと、本物の味がわからないもんね。

実はわたし、瀋陽に住んでいたころだけど、中国紅茶は超~不味い!と思っていた。
「キーモン紅茶」という名前だけは聞いたことがあったので、瀋陽のその辺のお茶屋さんで売られていた「祁門紅茶」という名前のお茶を買って飲んだら、飲めないほど不味かったのだ。

今から思えば、当時の瀋陽で中国紅茶を買う人もおらず、お茶屋さんも本気で紅茶を売る気はなく、あれはたぶん7級以下のクズ紅茶だったのだと思う。

あのままでわたしの中国茶人生が終わっていたら、わたしはずっと「中国紅茶は不味い!」と思いこんでいただろう。
逆に、最初に美味しい本物の祁門紅茶を飲んでいたら、最初から中国紅茶にハマっていたと思うが、中国に住んでいても、なかなか本物の美味しい中国紅茶に出会う機会はないもんなぁ。

今でこそ中国紅茶ブームが国内でも来ていて、美味しい紅茶に出会う機会も増えたが、それまでは美味しい中国紅茶は多くは輸出用で、産地でもない北京で美味しい中国紅茶に偶然出会うというのはとても難しいことだった。
2006年、わたしが馬連道をうろつき始めたころ、中国紅茶を探しに行ったが売っている店が見つからず、後日、中国茶教室の先輩日本人に専売店をお聞きして、本当に1軒ぐらいしかなかったその店まで買いに行ったものだが、今では中国紅茶を売る店は以前よりずっと増えている。
専売店はまだ殆ど無いが、紅茶も置いています、という店はかなり増えている。
ブーム到来なんだな。

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*各お茶の説明は以下の書籍を参考にしています。

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当ブログにエントリーした情報をindexページに纏めました。  

《週刊中国的生活》 index:レストラン 
《週刊中国的生活》 index:中国茶 
《週刊中国的生活》 
index:北京おもしろSpot 

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コメント

感謝!

2000年夏まで北京に住んでいました。私も当時中国茶教室で勉強していました。懐かしく拝見しております。米国在住なのですが、本当に良いお茶にはなかなか出合えません。なので、お教室での試飲のお写真を本当にうらやましく、かつ楽しんで拝見させていただいております。朝陽区に住んでいたのですが、馬蓮道には足しげく通っていました。
これからも楽しみに拝見させていただきます。

>A CUP OF TEA さん

コメントありがとうございます!
アメリカで中国茶を探すのも大変そうですね。
今後とも宜しくお願いいたします!

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