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新型インフルエンザ(インフルエンザA)@中国 

 *この文章を書いた当時(2009年5月15日)、北京首都空港の注意喚起の文書(農業部より)、中国人の口頭での会話、わたしあてに中国人の友人から送られてくるメールの中で新型インフルエンザについて「猪流感」と表記されていましたが、その後マスコミや学校等で「H1N1」という呼び方を行ったため、その後「H1N1」というのがこのインフルエンザの中国語として定着した様子であることを追記しておきます。(2009年5月20日)

名前というものは、概念を表していると思う。

という考えは敢えて言わなくても当たり前のことで、日本人は魚を好んで食べるため、日本語は魚に関する言葉が非常に豊富であり、中国人は肉や内臓を好むため、中国語では肉に関する言葉が豊富であり、これはその分野に関しては概念が細分化されていることも現れである、ということはいわずもがなであるが、冒頭なので、敢えて書いておいた。

かの如く、概念に言葉を与える命名というものは重要である。

外国語を勉強していると、Aという単語を辞書でひくとA’という言葉が辞書的には出てくるが、中には概念の捉え方が日本語と外国語とでは異なっているものもあり、辞書的にはA=A’と言わざるを得ないのかもしれないけど、本当は違うよなぁ…という言葉も多い。

例えば、「ありがとう」という言葉を辞書的に中国語にすると「謝謝」と出てくるが、実際には「ありがとう」と「謝謝」は用法においては一緒ではない。
中国人の友人曰く、「『謝謝』などという水臭い言葉は、家族間では使わない。」とのこと。
日本人は小さなことでも「ありがとう」と言いなさい、と躾けられているからすぐに「謝謝」と言ってしまうが、中国人的には「そんなことでいちいち『謝謝』なんていうなんて、面白い!」と思われているらしい。
そう考えると、用法においては「ありがとう」=「謝謝」とは言えないのが言葉の面白さである。

で、「新型インフルエンザ」である。

これ、中国語だとどうなるのかな、と思っていたのだが、どうやら「猪流感[zhu1liu2gan3]」(“猪”は“豚”の意。直訳すれば「ブタインフルエンザ」)という呼び名になっているようである。

わたしは個人的に、この命名はあまり適切ではないと思う。
日本ではメキシコでブタ→ヒト感染が発覚した当初は「ブタインフルエンザ」と言っていたが、その後ヒト―ヒト感染がメインになりだすと、「新型インフルエンザ」という呼称が一般的になり、未だに「ブタインフルエンザ」と言っている人は殆どいないが、中国では「猪流感」になってしまったようで、これは良くないんじゃないか、と思っている。


*衛生部としては、「甲型インフルエンザH1N1」としているようですが、定着していないようです。(←yiersan456 さんありがとうございます!)

このインフルの最初は確かに豚だが、ヒトに感染し、ヒトーヒト感染が起こって以降これは「ヒトインフルエンザ」である。
このインフルが起こって以降、中国でも豚肉の売上が4割落ちたそうだが、このインフルは豚肉を食べたぐらいではまず感染しない。
養豚所で働いているのでない限り警戒すべきは、豚肉に対してではなく、手洗い・うがい・マスク着用など、対ヒトへの予防である。

WHOで命名したこのインフルの名前が「インフルエンザA」というなんともインパクトに欠けるものであったため、山手線の「E電」並に全く定着していないのも問題だが、「猪流感」と訳してしまうとどうしても豚を警戒しなくてはいけないイメージが先行し、この病気の本質的な対策への概念がズレていくように感じる。

中国も国内で2例目の感染者(カナダ帰り)は発病してから列車で北京から山東省の斉南市まで移動していたようであるし、この方以外にも水際を通り越してから発病している人はたくさんいるだろうから、今後中国国内が今の北米ベースで感染者が増えていくことも予想される。

その時、防ぐべきは「対ブタ」ではなく、「対ヒト」であるということを注意喚起していかないと、感染がどんどん広がっていくので、本当に恐ろしい。

+++

連日の報道で、「またか・・・」という感じになり、感染者数の増加具合に関して関心が薄れているようで、これに疑問を感じた相棒がWHOの発表をもとにグラフを作っている。

感染者数  

[NUPI]

*見えにくくなっているが、赤いラインが全世界ピンクがアメリカ黄色がメキシコ緑がカナダ水色が欧州茶色がメキシコを除く中南米

これで見ると、全世界での感染者数は明らかにウナギ登りである。
また、メキシコで感染者が多い、というイメージは最初のもので、今ではアメリカの方が感染者が増えていることもわかる。グラフの角度から言うと、メキシコが落ち着いてきたのに対し、アメリカは今後まだまだ増えていきそうな勢いだ。
日本も中国も感染者は北米からの帰国者だという点も考えると、世界的なパンデミックはアメリカから始まったと言ってもいいかもしれない。

アメリカに関してはこんなニュースも。
困った国である…。

【新型インフル】感染目的でパーティー!? 米当局「やめて」


新型インフルエンザの感染が拡大している米国で、わざと感染して免疫をつけようという「感染パーティー」が話題になり、米保健当局が20日までに「本人と周りの子供らを危険にさらす」と警告する事態になった。

ニューヨーク・タイムズ紙などによると、この種のパーティーは近所で水ぼうそうなどに感染した子供が出た際、ワクチン接種を嫌う親が子供に免疫をつけさせるためにわざと感染させる集会で「チキンポックス(水ぼうそう)パーティー」などと呼ばれる。

専門家によると、こうした方法は感染第二波に対する免疫がつく確証がない上、個人の健康状態によっては重症化したり、家族や同僚に感染を広げたりする恐れがあるという。

 疾病対策センター(CDC)のベッサー所長代行は「大きな間違い。(全体の傾向と)個人への影響は別だ」と述べ、危険なパーティーを試さないよう呼び掛けている。(共同)

前日数比

 [NUPI]

赤が全世界ピンクがアメリカ黄色がメキシコ緑がカナダ。

相棒作成のもう一つのデータ。

これは感染者増加数の前日数比をグラフ化したもの。

これで何がわかるかというと・・・。

全体的に感染者数の前日比は下がっているようだが、


10%増が7日続くとすると1.95倍
25日で約10倍、50日で約100倍
約150日で全人類の人数を超える・・・。


もちろん増加率が一定ということはないだろうが、感染者が増えれば変異の可能性も高まることも考えられる。

また、「弱毒性」ということで「たいしたことない」と思われている節もあるが、これもWHOの発表による感染者数と死亡者数を計算すると、死亡率は1.1%となる。
100人に1人は死ぬ、と考えると、結構怖くない?わたしは怖いと思ってしまう。
ちなみに、普通の季節性インフルエンザの死亡率は0.1%ということなので、「弱毒性」とは言っても、普通のインフルの10倍は死亡しているのである。

ただし、致死率もメキシコとアメリカではかなり差が出ている。(メキシコ 2.7%、アメリカ 0.1%)
これが医療設備の問題から来るのかはまだわからないが、今後、中国と日本とで致死率が違ってくる可能性もあるだろう。(これが大使館や企業が随伴家族の帰国を推奨する理由の一つでもある。)
ただしこれは、衛生部がきちんと数字を出せば・・・の話。地方でそのまま亡くなってしまった場合、死因は追跡されないであろうから、中国の正確な致死率は出ないとは思うが。


中国もすでに感染者は複数入国していると思うし、地方で感染者が出た場合、重症になるまで病院に行かないことも考えられるので(アメリカはこのパターンで感染者が増えているらしい)その間に周囲の人にガンガン感染し、感染者数はあっという間にアメリカを抜くことも考えられる 。

というわけで、中国もそろそろ・・・という感じ。
中国人民のみなさんも、敵は“豚”ではなく、“ヒト”であるという認識をしっかりともってもらい、手洗い・うがい・マスクで予防に努めてもらえると有難いのだけど、どうなるだろう・・・。

*各数字は国立感染症研究所 感染症情報センターのデータを元にしています。
http://idsc.nih.go.jp/index-j.html

+++
 
当ブログにエントリーした情報をindexページに纏めました。

《週刊中国的生活》 index:レストラン 
《週刊中国的生活》 index:中国茶 

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コメント

一応、中国国内の病院では、
甲型インフルエンザH1N1 で通っています。が、ラォバシンとマスコミへの浸透は弱いですね。。。
確かに、豚インフルというと、対ブタへの警戒心がたかまるような感はありますよね。

今日、病院@中日友好病院で講習を受けてきましたが、よく食べて、よく寝て、うがい・手洗い・顔洗い・人ごみを避ける が予防の基本らしいです。

>yiersan456 さん

携帯電話に勝手に送られてきた衛生部からのメッセージを見ると、確かに「甲型インフルエンザH1N1」と書かれていますね。
失礼いたしました!
しかし、空港のゲートで農業部(なぜ・・・?)からの告知の文章には、やはり「猪流感」と書かれていました。
この辺、統一・徹底はされていないようですね。

北京で人ごみを避ける・・・というのも、なかなか至難の業ですね・・・。

アラスカでは

感染者が出ていないので油断してるのか・・・
全然騒いでないです。

昨日空港に行ったけど、
平常どおり。

特にチェックもしてなくて水際対策なってないじゃん!!!って感じ。

>ゆーみん

やっぱりね~・・・。

アラスカって感染者が出ていないけど、アメリカだし、北米だしで、どういう対策しているのか気になっていたんだよね~。
やっぱりそんな感じなのですね。

既に感染している人はアラスカ内にもたくさんいそうですよね・・・。




おかえりー!

テレビでは盛んに「H1N1」だよね。あとうちの子供たちが「H1N1」って言うよ。

〉みどりさん

ただいま!デス。
ネットやお喋りなどでは「猪流感」という言い方が目につきますが、医療現場や教育現場、マスコミではやはり「H1N1」と言っていたのですね。
「猪(豚)」というインパクトが大きいので、どうしても「ブタインフル」と言いたくなってしまうのでしょうね。

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