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山の中のNGO活動 1 

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今回の出張でも、いつもどおりいくつかの病院や教育機関を回ったのだが、他にも現地で活動している中国のNGOへの訪問もした。

前回(2006年12月)訪問時には彝族のジェンダーとエイズ予防問題に取り組んでいるNGOを訪問したのだが、今回は「涼山彝族婦女児童発展中心」というNGOの活動を見せていただいた。

先に結論を書くと、どちらのNGOも国家級貧困地域で暮らす彝族の生活や就学の向上を目指したNGOであり、代表はどちらも彝族。彝族の彝族による彝族のためのNGOである。スタッフの中には漢族もいるが(例えば普通話の教育の先生等)、どのスタッフも目指すところは同じで、非常に志・理念が高く、都会ではなかなか感じることの出来ない「中国人の中にもこんな高い志の方がいるのだなぁ」ということを知ることができ、心が明るくなる思いがした。

今回訪問したNGOはその名の通り、彝族の女性及び子供の発展のための協力活動を展開しており、代表は中国中央民族学院の教授(彝族)、メンバーも涼山の彝族の有力者で構成されている。

事務所は西昌市内にあるが、各プロジェクトを実施しているサイトは山の中の各県にある、ということなので、一番大きいサイトであるという昭覚県竹核郷へ行く事にした。

西昌市から竹核郷まで本来なら車で約3時間だということだったが、この日チャーターした車がぼろく、山道をよー登らんかったため、結局約4時間かかりようやく辿り着くことができた。途中、4000メートル越えもあり、道は舗装されているとは言え、山道をぐねぐねと進んでいった。
今回は街の事務所にいるNGO代表の方が西昌市から竹核郷まで同行し、途中ずっとNGOや彝族についての話をしてくださり、非常に勉強になった。

彝族の貧困については以前このブログにも書いたが、今でも小学校の教育も受けていない人がたくさんいる。貧困という理由もあるし、この地域は麻薬が広がっている地域でもあるため、エイズ患者が非常に多い。そして、エイズ孤児も多い。ハンセン病村(中国語で「麻瘋村」)、というハンセン病患者の隔離村もいまだに存在し、その子供たちも孤児状態となり、教育を受けられないでいる。

このNGOでは既存の小学校の中に「愛心班」というクラスを一つ作らせてもらい、主にエイズ孤児たちに教育の機会を与えている。NGOは学校の敷地内にある寮にも愛心班の部屋を借り上げ、子供たちの学費・生活費の負担をしている。教師は1人担当の方がいて、その経費は学校側から出ているということだった。竹核郷に行く途中の村にこの「愛心班」のある小学校がある、ということで、まずそこを訪問した。

今回我々が見学させてもらった愛心班は1クラス40名、一番小さい子は7歳、一番大きい子は14歳だだった。就学の年齢がみな違うので年齢が異なるが、みんな小学2年生の勉強をしていた。
最初にこの学校に来たときには、皆それぞれ複雑な家庭事情があることから表情は暗く、引きこもった感じなのだそうだが、次第に集団生活に慣れていき、表情も明るく、本来の子供らしい快活さを発揮し始めるのだとか。

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愛心班の子供たち
全員彝族のエイズ孤児たち。

再び車に乗り、竹核郷を目指す。
朝8時半に出発し、到着が1時半ごろ。着いたらすぐに食事を用意してくれた。
NGOスタッフが自分たちで作っている野菜や豚肉を中心とした炒め物の料理は、どれも野菜本来の味が濃く、塩とにんにくで炒めているだけなのに、どれも非常に美味しかった。驚くほど野菜が美味しかった。(今、日本では中国からの野菜は敬遠されているようだけど、田舎で自分たちのために育てている野菜は本当に美味しいよ)

美味しい食事をさせてもらったあとは、プロジェクトのサイトを見学。

まず最初に見たのは、教育のプロジェクト。

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NGOの竹核のサイトのオフィス

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教室
ここで中国語の普通話・算数などの基礎教育や手工芸などの
民族教育を受ける。
対象は15歳以上の女性。教育期間は3~6ヶ月。

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教育を受けている女の子たちの宿舎。
この女の子たちの家庭事情も皆複雑で、
さまざまな理由で両親がいない者がほとんどだとか。
このNGOの施設で基礎教育を学ぶとともに、歯磨きなどの生活習慣、
性の知識、法律の知識も学び、都会に出ても困らないような教育を受ける。

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ちなみに、宿舎の前はこんな風景。

この教育プログラムには3名の常駐の先生と、1名の農業専門の先生が携わっている、とのことだった。
わたしが話を聴いたのは、非常に綺麗な普通話を話す漢族の若い女性の先生だった。

普通話がとても綺麗(この辺りでは普通話を話しているつもりでも四川話になっている場合がほとんどなので)なので、「どこのご出身ですか?」と思わず尋ねると湖北省の襄樊市だという。
この先生は襄樊の大学を卒業したあと、最初は民間企業に就職したが、学生時代から貧困地域での活動に興味があり、ちょうどネットでこのNGOの人材募集を見つけたので、会社を辞めてここに来たのだとか。

この先生も生徒と一緒にこの場所で暮らしている。
何もない場所だ。お湯も出ない。(20分歩くと温泉があるそうなので、風呂はそこで済ますらしい)
1ヶ月に1回、西昌市まで買出しに行くそうだが、湖北にはもう何年も戻っていないそうだ。

わたしは襄樊市にも出張で行ったことがあるが、城壁が残る古くて美しい三国志の街で、大きくて賑やかな街だ。こことは当然全然違う。

華やかな繁栄を捨てて、少数民族の教育のために山の中で日々彼女たちの教育に携わる若い中国人女性に出会い、尊敬の念を抱くとともに、中国にもこういう人材がいるのだ、ということが確認できて、非常に嬉しかった。

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これはエイズ予防プロジェクトの活動の様子。
(前述のプロジェクトとは別のもの)

「ピア・エデュケーション」と呼ばれる手法でエイズ予防知識を広めていく活動。
ピア・エディケーション(中国語では“同伴教育”)とは、まず核になるメンバーに
教え、その核が友人にその内容を教え、教えられた友人が別の友人にそれを教え・・・

という形で同心円的に広げていく活動形式。
ここではまず核になるメンバーにHIV/エイズの正しい知識と予防の仕方、
周囲への伝え方を教育している。
これは各村から若い一男一女を選出してもらい、彼らを核として広めている。

+++

オフィスのある建物内で展開しているプロジェクトを見せていただいたあとは、次はフィールドのほうを見せていただいた。

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(つづく)


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